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| アレルギー疾患のある児童生徒の学校生活を安心・安全なものにするために ――「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」―― |
海老澤 元宏 先生 |
| 財団法人日本学校保健会によって「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」(以下,ガイドライン)が平成20年3月に刊行されました。文部科学省の指示により,全国の公立小学校・中学校・高校に向け,既にこのガイドラインが配布されています。 |
平成19年に文部科学省が発表したアレルギー疾患に関する調査研究報告書には,平成16年6月末時点で,公立の小,中,高等学校に所属する児童生徒のアレルギー疾患の有病率は,アレルギー性鼻炎9.2%,気管支ぜん息5.7%であることなどが示されています(図1)。
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では,こうした状況に対する学校の先生の理解度はどうでしょうか。ここでは、アレルギー疾患の中でも気管支ぜん息を例にとって説明します。気管支ぜん息である児童にに対する,幼稚園や学校の先生の理解度は,「ある程度理解している」46%,「理解している」22%,「非常によく理解している」15%であったという調査結果(AIRJ・全国喘息患者実態電話調査,2005年)があります(図2)。
この調査では,幼稚園・学校の先生の8割以上が,ぜんそく患者さんに対して「ある程度」以上の理解を示しているとの結果です。 「体育の授業を休ませたい時,なかなか先生に理解してもらえない。」
「体調が悪くなっても,保健室で休ませてくれない。」 「周囲から部活を早く切り上げさせられたり,体育を休めなど,特別扱いを受けるので,学校生活を楽しめない。」 「校外授業・宿泊時など,親から離れた時の薬の管理が心配。」 「学校で息が苦しくなっても一人で吸入している。」 こうした学校の先生と小児患者さんやその保護者との病気に対する認識の相違を改善する方向に向けなければならない現状もガイドライン作成の背景に潜在していたのではないかと思われます。
今回のガイドラインの核心を成しているのが,「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」(以下,管理指導表)です(表1・2、ガイドライン巻末)。この管理指導表の活用こそが,ガイドラインの主要な目的です。
これまで,保護者が子供のアレルギー疾患を学校で理解・管理してもらうためにとれる連絡手段はなく,保護者の訴えのみに限られていました。また,医師が疾患を把握していても長期的管理を必要とするアレルギー疾患においては,日常生活のうえでのコントロールが必要なために,小児アレルギー患者さんを取り巻く環境,とりわけ学校の理解,協力がなくては治療のゴールを達成することはできません。 |
| 「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」と「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」について興味のある方は,財団法人日本学校保健会http://www.gakkohoken.jp/をご覧ください。 |





